音樂聽過の記錄2023

 

この記事は「ゲームする部 Advent Calendar 2023Winter」7日目の記事です。

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概略

今年聴いた音楽のまとめです。

京音会誌の編集後記にあったアルバム紹介を肉付けしたものだと思ってください。

 

 

 

It Must Be Love / Alton McClain & Destiny

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そこそこ不純な動機によって、最近はディスコばかりを聴いている。名盤の知識がないために衝動的なジャケ買いを繰り返しており、これもジャケ買いの成果物。

このAlton McClain and Destinyというグループは4枚のアルバムを残したが、このアルバムを除いてはヒットチャートにも載ることのない、いわばワンオブゼムである。ではあるものの、このベタな煌びやかさ・切なさにはどこか癖になるところがあり、結局は何度も聴き返すことになってしまった。

 

NOUVELLES VAGUES / ムーンライダーズ

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当時高校生だった私が中古CD収集に目覚めたきっかけになったこともあり、俗に「ニュー・ウェイヴ」や「テクノポップ」とよばれる国産音楽にはそれなりの思い入れがある。中野ブロードウェイにはshop MECANOというCDショップがあり、定期券を利用して何度も足を運んだものだった。

そう言いつつもムーンライダーズには今まで縁がなかったのだが、今年に入ってから「ダイナマイトとクールガイ」を聴いてドハマリ。そのまま過去作を8枚ほど購入することになり、今ではすっかりお気に入りのグループとなった。今回紹介しているのは1978年のアルバムだが、まさに文字通りの「ニュー・ウェイヴ」精神に溢れている。

 

Real Face / 川越美和

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これまた不純な動機によって、今年の後半は80~90年代のテレビCM集を手当たり次第に視聴する生活を送っていた。そんな折に衝撃をうけたのが、川越美和の出演するNECファクシミリ「speax3」のCMであった。

この手の「女優 兼 アイドル歌手」のなかではかなり歌の上手いほうで、しっとりとした透明感のある歌声が心に残る。新川博らによる洗練された編曲もあわせて、今年聴いたなかでも特に気に入った一枚である。なお、彼女は引退後の2008年に35歳の若さで他界したことを附記しておく。

 

Grievances and Dead Malls / Nero's Day At Disneyland

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なかば不可避の事情による音楽ゲーム休止から半年ほどになるが、広く「音楽ゲームの楽曲」の価値に対して懐疑的になったこともその遠因であった。それでありながら同人音楽ゲームへの楽曲提出には意欲が残っており、悩んだ末の落としどころとしてBreakcoreを集中的に聴く時期があった。

Nero's Day At Disneylandはその流れにおいて出会ったアーティストで、攻撃的なサウンドバロックな旋律の融合が特徴的である。なかでもHappy Screaming Night Businessmanは2分半の尺にこれでもかと展開が詰め込まれていながら、同種の音ゲー楽曲よりは丁寧な統一感がある。いろいろと勉強になる一枚であった。

 

Sanosa / Omodaka

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ここで再び「ニュー・ウェイヴ」な話題に戻る。昨今の風潮では「文化盗用」との誹りを受けかねないが、私個人はポップスの文脈による民謡や民族音楽の再解釈にそこそこの好意を抱いている。これはP-MODELやそのメンバーによるプロジェクト、例えば平沢進NeoBalladからの影響が大きいかもしれない。

このOmodaka寺田創一金沢明子によるプロジェクトで、民謡とチップチューンの融合、バーチャルシンガーの先駆ともいえるライブパフォーマンス、競艇への謎の傾倒など、きわめて個性的な音楽が展開されている。Kokiriko BushiのPVがやたらと外人にウケているのも、またインターネットの妙というべきか。

 

人生の重荷 / 𝐺𝑂𝑅𝐸

 

Barber Beatsというジャンルは本当にどうしようもなくて、サウンドの再構築やジャケットデザインに異様な美学的執着を見せるわりに、きわめて埋没的で記憶に残らない宿命にある。そのうえサンプル絡みのトラブルも特に多く、あまりにも褒めるところが少ない。こんなものを今年の上半期にわたって毎日聴き続けた愚か者がいるらしい。

ソナチネ』の場面を(ご丁寧にも左右反転して)無断使用している人生の重荷は、『悲しみ EP』や『あなたは二度と戻れない』と並ぶ𝐺𝑂𝑅𝐸の代表的作品である。適度なファンキーさを保ったサンプルや重苦しすぎないミックスなど、十分に差別化された作品であるように思われる。このレビューに意味はあるのか?

 

暗網 death / non-binary love

 

初めて聴いたときの衝撃と困惑を尊重し、ここでは敢えてなにも語らないことにする。

 

ゲームする部『推し音源チャンネル』より

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しっかり曲順を決めようとしたが、むなしくも力尽きた。各自ランダム再生されたし。

 

結び

 

 

 

執筆者:本*1